〜以下、Code4Lib JAPAN公式ブログと同じ文章です〜

3月14日(月)開催予定でした、第4回Workshop。

東日本大震災の影響により、会場の潮来市立図書館並びに、講師陣の勤務するゆうき図
書館も大きな打撃を受け、復旧に注力せざるを得なかったという事情から、開催が大幅
に延期となっておりました。

3月時点でお申し込みいただいていた方々、大変お待たせして申し訳ございませんでし
た。

ようやく仕切りなおしです!

お待たせしてしまった分、より良い内容で臨めるよう、講師陣も鋭意準備を進めており
ます。当日お会いできることを、楽しみにしております。

会場となる茨城県潮来市も、交通・ライフラインとも問題はありません。

当初の予定通り、最寄り交通機関までの送迎も行います。

安心してお越しいただける状況となりましたので、待望の再始動に漕ぎ着けました。

まだ空席はございますので、3月は日程が合わなかったという方、あるいはその時には
まだ知らなかったという方々にも、ぜひご参加いただければと思います。

では、以下改めましてWorkshopの内容をご紹介いたします。

               *   *   *

受入雑誌の目次リストを提供できれば、雑誌の利活用は大幅にアップします。

でも、そんなリストを手作業で毎日更新するのは大変ですよね。

一度つくったリストが毎週自動で更新され、それがそのまま提供できてしまう。そんな
仕組みがあったら便利だとは思いませんか?

国立国会図書館雑誌記事索引fujisan.co.jpのRSSを利用した、ゆうき図書館の「新
着雑誌記事速報」。千代田図書館野田市立図書館でも採用されているこの仕組みを徹
底解説します。

この仕掛けを自分の手でつくるノウハウを会得できるワークショップを、潮来市立図書
館の協力を得て開催いたします!

この機会に、あなたの所属館の新着雑誌記事速報システムを一緒につくりましょう。

ご参加にあたっては、システムやパソコンの前提知識は一切不問です。

ワークショップ後のアフターケアは、現職図書館員の方であれば「公共図書館Webサー
ビス勉強会」が引き受けます。

図書館員以外の方も、もちろん個別にフォローさせていただきますので、当日わからな
かったことや、もっと深く知りたいことも、後からどんどんお尋ねください。

参加にあたっては、勤務形態や役職はまったく関係ありません。

費用ゼロで、図書館システムに手を加えることもなく、Webサービスを推進できる好機
です。

ディスカッションでは、持ち帰って自館で公開する方法をみんなで考えましょう。

ぜひお気軽にどうぞ。お待ちしております。

・期日:2011年6月13日(月)

・場所:潮来市立図書館 視聴覚ルーム

・ 主催:Code4Lib JAPAN

・協力:潮来市立図書館

・ 講師:笹沼崇(ゆうき図書館)、藤田方江(Code4Lib JAPAN事務局)、船見康之(
潮来市立図書館)、牧野雄二(ゆうき図書館)

・ 定員:20名

・ 対象:不問 ※ただし、申込多数の場合、現役ライブラリアンを優先します。

・ 参加費:1万円

【プログラム(予定)】

10:00 受付開始

10:30 開会、イントロダクション

11:00 レクチャー

13:00 ワークショップ

新着雑誌記事速報をつくってみよう

15:00 ティータイム

ゆうき図書館スタッフお手製のお菓子つき!

16:00 ワークショップ終了

ディスカッション、事務連絡

17:00 終了

参加申込:http://bit.ly/c4ljp-4th-WS

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■「図書館の壁の穴」/田圃

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第38回 地域に役立つ司書

 震災から約二ヶ月あまり。
 今回は震災をきっかけに改めて気づかされたいくつかの図書館サービスに
 ついて、ふれてみたい。
 震災直後には、、自館の復旧作業をしながら、いま市民向けにどんなサー
 ビスが必要だろう?と考えていた。
 地域の復興状況によって、必要とされる情報は刻々と変化していく。
 だからそれらを的確につかんで、迅速に情報を集めてタイミングよく提供
 していくことが重要となる。
 Webにアクセスできれば、それが情報獲得の手段として大いに役立ったと
 思うが、まだ誰もがそうしたツールを利用できるわけではない。
 だから日常的に、図書館が市民のリテラシー獲得支援に力を入れる必要性
 はあるのだが、「いまその時」に必要な情報にアクセスしたいという状況
 下で、そういうことを言い出しても仕方がない。

 ある程度ゼネラルな情報は、新聞やテレビに期待できたとしても、ローカ
 ルな生活情報は、Webなしではなかなか手に入りにくいということを改め
 て今回のことで感じている。
 知りたいと思ったときに、能動的に例えば断水、給水所、停電、避難所、
 ライフラインの情報、鉄道情報、ガソリンスタンドの入荷情報など手に入
 れることは、パソコンを使わない人にとっては特に難しかったんじゃない
 だろうか。
 そんな情報を、震災直後から勤務先の図書館で、紙媒体でもタイムリーに
 どんどん提示できていれば良かったと思うし、これからその点ももっと意
 識していこうと思った。
 
 例えば、僕が通勤に使っているJR水戸線は4/7に復旧したのだが、3月中は
 駅に「当分の間運休」という掲示が出ているだけで、いつ頃復旧するのか
 まるでわからない状態だった。
 そこで、公式サイト以外にtwitter2ちゃんねるでも情報を収集して、ど
 んな状況なのかを把握するようにしていたが、そういう手段のない人には、
 「見通しが立っていません」という以上の情報は手に入らない。
 それなら図書館に「twitter2ちゃんねるにこんな書き込みがあった」と
 貼り紙を出しても良かったのかもしれない、などと後になって思う。
 
 図書館が2ちゃんの書き込みを提供?と普段なら違和感を感じるところだ
 が、時と場合にもよるんじゃないだろうか?
 ○×駅で線路の点検してます/×○踏み切り付近の線路で工事始まりまし
 た/作業している人が、橋の強度を明日までに検査すると言ってました、
 などといった情報もあったので、1日も早く復旧してほしいと願っている
 人にとってはありがたかったかもしれない。
 出典は2ちゃんだと明記した上で、2ちゃんとは何かと説明を沿えて出す
 ならば、なるべく信憑性を確認することは必要だが、情報によってはそう
 いう手段もアリなのではという気がしたが、どうだろう?

 また僕の勤務先では、震災から開館までの間、毎日picasaで館内の復旧作
 業状況の写真を公開していたと前回ここで書いたが、あれを見られるのは
 Webを利用できる人に限られる。
 開館後、picasaを見ていたよと声をかけてくださる来館者も大勢いらした
 し、中には毎日見ながら応援してましたなどと言っていただき、一日も早
 く開館しようと頑張ってきたスタッフ一同、励まされたが、これもまた今
 にして思うと、picasaだけではなく、写真を印刷して入り口に掲示を出す
 ことも平行して出来ていれば良かったのではないかと思っている。
 
 また、図書館ばかりではなく、他の文化施設の状況や市の発信する情報も
 容易に入手できる立場だったのだから、それらを編集して出してみるなど
 まだまだやれることがたくさんあったと、今更ながら振り返ると思うこと
 はたくさんある。

              *  *  *

 知り合いが館長を務めているある図書館では、4/11より一部再開してから
 すぐに、地震原発放射能津波風評被害と農業と保険・火災保険・
 液状化と住宅の改修や耐震・節約/節電と東電・政府のお知らせなどを集
 め、印刷して館内で配布したという。
 また、災害などにおける防犯と防災・雇用や求人や保険・自治体の災害支
 援情報(罹災証明や保険に関する免除など)を更新毎にコピーして掲示
 たり配布してもいるそうだ。
 さらにそれに加え、3/11以降の県内の震災関連新聞記事を、新聞社の了承
 を得た上でファイリングして提供してもいる。

 それらをWebでも発信したいが、情報量が多すぎて編集が追いつかないと
 困っている様子だったが、地域の住民が「いま」必要としている情報を即
 座に判断・収集して動き出したその行動力はすごい。
 
 そのほかにも、それと並行して、市内の震災記録として市民に写真提供を
 呼びかけ、デジタルアーカイブとして公開しようと準備を進めているとも
 言う。
 日々刻々と動き続けるフローの情報を捕捉し届ける一方で、ちゃんとスト
 ックすべき情報も意識している冷静さは、被災状況を知っているだけに、
 尚更感心するし、見習いたいサービスのひとつである。
 
 また別の知り合いのいる図書館では、計画停電に関するレファレンスを何
 度も受けたので、地域の計画停電に関する情報を即座にまとめて掲示・配
 布するようにしたという。

 もちろん所蔵資料に関する情報発信は、図書館の仕事として重要なことな
 ので、だからこそ勤務先では普段から、本や記事を紹介するブログ、展示
 棚などに力を入れている。
 だが、それだけに終始してしまうのではなく、例えば「それは役所や商工
 会議所のホームページに書いてあることだから」と片付けてしまうのでは
 なく、住民が「いま」必要としている情報を常に積極的に提供してきたの
 かと自問すると、反省すべき点は多々ある。
 
 もっと多様な地域情報が、そこに行くだけですぐに目に付くような図書館
 になれば、「あそこに行けば何でもわかるんだ」と思ってもらえるかもし
 れない。
 そこからレファレンスをはじめ様々なサービスを知ってもらうようなアプ
 ローチを、今後はより意識したいと思う。

 どこから情報を集めるか、どの情報を選ぶか、どんな方法で発信するのか
 といった部分で、司書のスキルが活かせるかもしれない…というか、そう
 いうスキルを強化していかなければ、地域の情報拠点として頼りにされる
 のは、これから先かなり難しいような気がする。

 しかし、即座に住民が「いま」必要としている情報を察知して動けるよう
 になるには、具体的にどうすれば良いのだろう?
 こうしたことはマニュアル化はできないと思うが、意識や感度や能力の問
 題だと片付けてしまっては進歩がない。

 司書業務はそもそもマニュアルに従って処理すれば済む定形作業よりも、
 突発的な事象への対応の方が、実は圧倒的に多い。
 今更並べてみるほどのことではないが、対面サービスでの相手に対する想
 像力、資料整理における利用と保存を意識した個々の対処などなど、マニ
 ュアル通りでは済まないことばかりだ。
 
 そんな日常の仕事に、ちゃんと問題意識を持って取り組み続けることが、
 月並みながら最良の方法なのかもしれない。
 
田圃
    http://d.hatena.ne.jp/t_rabi

本来、メルマガの次号が出てからこちらに掲載というマイルールで、こちら
に転載していましたが、こんな状況なのでメルマガの発行が遅れています。
内容的に、早くお伝えしたいと思ったので、メルマガ配信前ではありま
すが、ここに掲載させていただきます。

                                                                                                                                    • -

■「図書館の壁の穴」/田圃

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第37回 図書館の災害情報

まずは何より、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
ひとりでも多くの人が救助され、必要としている情報と物質が届きますよう
また被災地で救援活動に従事されている皆さまの安全を祈念申し上げます。

現在、人命救助とライフラインの復旧が最優先であることはもちろんだが、
節電、募金など、個人的にも考え得る範囲で支援する以外にも、図書館員と
して何ができるのか考え、長期的に支援していきたい。

図書館は地域の情報拠点としても、生活再建の支援に貢献できる可能性を持
っている。
確かに1つ1つの図書館の力は小さいかもしれないが、全国規模いや世界規
模の図書館員のネットワークがある。
各地の図書館の被害状況を伝えるサイト「savelibrary @ ウィキ - 東日本
地震による図書館の被災情報・救援情報」を、ACADEMIC RESOURCE GUIDE
編集長の岡本真さんが即座に立ち上げ、各地から続々と情報が集まっている
ことも、図書館員の全国的な繋がりをはっきりと示している。
http://www45.atwiki.jp/savelibrary/

今は風評に惑わされず、客観的な根拠に基づいた情報を提供することが重要
だ。そんな部分で図書館にもできることはあるだろう。

被災地以外の地域にも、知人や身内が深刻な被害を受けた地域に住んでいる
というケースも多いのだから、通常開館できている図書館は、ネットの使え
ない市民に向けての災害情報など細やかな情報提供に取り組めれば、とても
役立つのではないかと思う。

すでに、Ustreamによる報道各社のライブ配信を表示するなどといった取り
組みも始まっている。
http://www45.atwiki.jp/savelibrary/pages/31.html

僕自身、釜石市在住の身内と連絡がつかない不安な状況だったので実感して
いるのだが、同様に切実に情報を求めている方は、全国に大勢いると思わ
れるので、例えばこんな↓画面を館内のPCやプロジェクターなどで流してお
くだけでも、自宅でネット環境が使えない利用者などにとっても有意義な情
報になるのではないかと思う。

IBC岩手放送 on Twitter
http://twitter.com/IBC_online
○IBC安否情報
 http://saigai.ibc.co.jp/anpi/
岩手県広聴広報課 on Twitter
 http://twitter.com/pref_iwate
TBCラジオ 畠山明子さん on Twitter
 http://twitter.com/hatakeyama_jo39
−あるいは、Twitterの#miyagi、#iwateなどなど。

こんなちょっとしたことからでも、役立つ事を考え行動を起こしていきたい
し、図書館員にも呼びかけたい。

災害情報の提供以外にも、図書館あるいは図書館間の連携でやれることはあ
る。例えば大きなストレスを抱え込んだ被災地の子どもたちに、本を通して
少しでも平穏な気持ちになれるよう支援するといったことも、今後は大切な
ことだろう。
既に、版元に返本された本を裁断せず、被災地に送ってもらえないだろうか
という意見をTwitterで見たが、被災した図書館への蔵書の供給も、今後図
書館界と出版界の連携で何とかできればと思う。

              *  *  *

昨日(3/13)職場に、図書館復旧のために、自分たちも協力したいという市民
ボランティアの方々が駆けつけてくれた。

まだ現場の安全が確認できていない状況なので、しばらくお待ちいただくこ
ととなったが、この先、市民のみなさんと一緒に復旧活動に取り組めるのは
本当にありがたいことだ。

ちなみに僕の職場は、いまこんな状態だ。
https://picasaweb.google.com/118182004366193053491
施設自体も傷んでいるし、完全復旧の見通しは立たない。
でも、ともかく焦らず淡々と、それぞれの立場でやれることをやろうと思う。

田圃
    http://d.hatena.ne.jp/t_rabi/

【実施概要】

〜以下、Code4Lib JAPAN公式ブログと同じ文章です〜

受入雑誌の目次リストを提供できれば、雑誌の利活用は大幅にアップします。

でも、そんなリストを手作業で毎日更新するのは大変ですよね。

一度つくったリストが毎週自動で更新され、それがそのまま提供できてしまう。そんな仕組みがあったら便利だとは思いませんか?

国立国会図書館雑誌記事索引fujisan.co.jpのRSSを利用した、ゆうき図書館の「新着雑誌記事速報」千代田図書館野田市立図書館でも採用されているこの仕組みを徹底解説します。
この仕掛けを自分の手でつくるノウハウを会得できるワークショップを、潮来市立図書館の協力を得て開催します!

この機会に、あなたの所属館の新着雑誌記事速報システムを一緒につくりましょう。

ご参加にあたっては、システムやパソコンの前提知識は一切不問です。

ワークショップ後のアフターケアは、現職図書館員の方であれば「公共図書館Webサービス勉強会」が引き受けます。図書館員以外の方も、もちろん個別にフォローさせていただきますので、当日わからなかったことや、もっと深く知りたいことも、後からどんどんお尋ねください。

参加にあたっては、勤務形態や役職はまったく関係ありません。
費用ゼロで、図書館システムに手を加えることもなく、Webサービスを推進できる好機です。
ディスカッションでは、持ち帰って自館で公開する方法をみんなで考えましょう。

ぜひお気軽にどうぞ。お待ちしております。

・期日:2011年3月14日(月)

・場所:潮来市立図書館 視聴覚ルーム

・ 主催:Code4Lib JAPAN

・協力:潮来市立図書館

・ 講師:笹沼崇(ゆうき図書館)、藤田方江(那珂市立図書館)、船見康之(潮来市立図書館)、牧野雄二(ゆうき図書館)

・ 定員:20名

・ 対象:不問 ※ただし、申込多数の場合、現役ライブラリアンを優先します。

・ 参加費:1万円

【プログラム(予定)】

10:00 受付開始

10:30 開会、イントロダクション

11:00 レクチャー

13:00 ワークショップ

新着雑誌記事速報をつくってみよう

15:00 ティータイム

ゆうき図書館スタッフお手製のお菓子つき!

16:00 ワークショップ終了

ディスカッション

17:00 終了

参加申込: http://bit.ly/c4ljp-4th-WS

by 笹沼 崇

([本]のメルマガ vol.417より)

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■ 「図書館の壁の穴」/ 田圃
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第36回 雑誌と新聞のこと。

1/4の読売新聞に「図書館 雑誌充実に民間の力」という記事が掲載された。

これは東京都立多摩図書館の「東京マガジンバンク」が、「欠号補充大作戦
」と銘打ち、雑誌の寄贈を呼びかけていることを取り上げた記事で、同様の
試みとして、僕の勤務先がホームページに欠号リストを掲載し、寄贈を呼び
かけていることも紹介されている。

普段個人で雑誌を買っても、保存するスペースには限度があるので、古紙回
収に出すなど廃棄してしまうケースが多いのではないだろうか。
廃棄する前に図書館の所蔵を調べて、欠けているものを寄贈していただける
くらいに、市民の日常生活の中に当たり前に図書館があるようになって欲し
いと思いつつ、僕は欠号リストを公開した。
だから今回、こうした記事が新聞に掲載されたことは、とてもありがたい。

記事のお陰か、早速近郊の方から「季刊銀花」を全巻まとめて寄贈したいと
いうご連絡をいただいた。
ところが「季刊銀花」は既にバックナンバーを全巻所蔵していたので、保管
コストを考えると、僕のところで引き受けるのは難しいということになった。
そこでそれを先方に伝える際、県立図書館には普及課(協力課)といった各市
町村の図書館と連携する窓口があるので、そちらに相談すればどこか引き受
けてくれる館を探してもらえると思うと申し添えた。
その後はまだわからないが、あの「銀花」がどこかで末永く役立って欲しい
ものだと思う。

そしてその翌日には、東京の方からジョギングやマラソンの雑誌「ランナー
ズ」のバックナンバー約30年分を寄贈したいというご連絡を頂き、こちらは
未所蔵の2008年4月以前のものをお送りいただけることになった。
さらにその次の日には、記事を見たという千葉県の方から、文藝春秋社の「
マルコポーロ」全巻と「CREA」の創刊号から約8年分をお送り頂けることとな
った。

これまでも、時折こうしたご連絡を頂いてはいたが、こう立て続けに頂ける
ことは珍しい。やはり新聞の力は強力だ。

              *  *  *

ところで、その読売新聞の「図書館 雑誌充実に民間の力」という記事が、
どこまで届いているのかが気になったので、とりあえず僕の主催する公共図
書館Webサービス勉強会に問いかけてみた。
すると、メンバーのひとりがすぐに調べて教えてくれて、意外なことがわか
った。
彼が各地の知り合いに声をかけて確認したところ、関東甲信越東北、中部、
関西、そして九州で記事の確認ができたものの、一部地域では確認できなか
ったのだという。
また掲載されていても、社会面だったり教養面だったりと地域によってバラ
つきがあり、写真を掲載しているところもあれば、していないところもあっ
たらしい。
地方面以外はなんとなく全国共通と思いがちだが、全国紙は各本支社が管内
のニュースに差し替えて紙面を作るため、地域によって多少違うものらしい
ということがわかった。

同日の朝刊でも、刷った時間によって多少の内容変更があることは割と広く
知られている。
例えば少々古い話になるが、スポニチに掲載されたアトランタ五輪の有森裕
子さんの写真は、早い時間に刷った宅配版にはゴール時の笑顔の写真が、遅
い時間に刷った駅売り版にはウィニングランで号泣する写真が掲載されてい
た。
図書館にあるのは宅配版だし、スポニチ東京本社発行分のバックナンバーは
過去2か月分は購入できるが、それより古いものは手に入らない。
もし、号泣する有森さんの写真が載った紙面がみたいなどというレファレン
スがあったら、対応はなかなか難しいだろうと思う。

例えばネットで見つけた新聞記事の情報から、原紙の記事を探そうとした場
合、地方では夕刊の入手が困難だったり、朝刊であっても差し替えられて何
版目かで落とされた記事だったとしたら、肝心な現物にはたどり着けそうに
ない。
書籍は版ごとに別物として図書館では扱うが、数時間のうちに差し替えられ
る新聞の版ごとの記事にまで対応するのは、今のところ不可能だ。
いままで雑誌記事が網羅的に探せないことは気になっていたが、実はそれ以
上に新聞記事の調査は、突き詰めると難しそうだ。

各図書館がホームページなどで紹介している新聞記事の探し方には、縮刷版
やマイクロ版、CD-ROM、データベースの案内などがよく掲載されているが、
どこかの支社の記事を探すとか何版目のものを探すには、といった話はまず
目にしたことがない。
新聞社に問い合わせたところ、最終版以外は入手が困難だということも、今
回調べてみてわかった。

これは考え始めると、ちょっと途方に暮れそうな話だが、新年早々にこうし
た広大な未開拓の場に触れられたことは、良い刺激になった。

田圃
    http://d.hatena.ne.jp/t_rabi/

PowerPointはじめのいっぽ!」(受講者13名)
PowerPointとは何か?という話から、図書館業務にどう役立つ可能性があるのかを講師が説明。ソフトのバージョンが古いため実習は割愛し、簡単な操作デモを行い終了。
Slideshareを使ってみよう」(受講者13名)
PowerPointはじめのいっぽ!」に引き続いて実施。
 ソーシャルサービスの利点など、考え方を中心とした講義。
Dropboxを知ってますか?」(受講者5名)
11/27(土)に参加できなかったスタッフ対象の講座。内容は前回と同様。

Dropboxを知ってますか?」(受講者9名)
オンラインストレージ全般に関する講師の説明に続き、PC-iPad間の同期デモを実施。続いてDropboxのダウンロード・インストール・同期の確認・ブラウザでの利用法を実習。